
こんにちは、マサニャンです!
いつもブログをご覧いただきありがとうございます。
今回は、私マサニャンが現地取材してきた特別レポートをお届けします!
2025年4月19日に大阪・梅田のグランフロントで開催された「第二回再生医療抗加齢学会学術総会」に参加してきました!その中でとっても印象的だったのが、ASメディカルサポートさん主催のコーヒーブレイクセミナー。
テーマは、「再生医療×リハビリが生活の質に与える影響」。
今回のマサニャンブログでは、医療関係者には特に興味深いものとなったこの講演を皆さんにわかりやすくお届けします!
セミナーと講演者紹介
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主催・協賛:株式会社ASメディカルサポート
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講演者:古海 真吾 氏(九州再生医療リハビリセンター センター長)
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経歴:2016年 国際医療福祉大学卒業後、急性期〜生活期リハに従事。2023年よりASメディカルサポート勤務。
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特記:全国大会サッカー2位、Jリーグオファー経験あり。
登壇者は、九州再生医療リハビリセンターセンター長 古海真吾氏。理学療法士としての臨床経験と、再生医療の実地導入に携わる視点から、幹細胞治療の限界と、その可能性を最大限に引き出す“鍵”としてのリハビリテーションの重要性が語られました。
再生医療の“プラットフォーム化”を推進するASグループの全貌
ASメディカルサポート(以下ASメディカル)は、再生医療分野において稀有な存在です。幹細胞の採取から培養・投与・リハビリテーション・美容応用までを自社グループで完結できる「垂直統合型の医療サービスプラットフォーム」を確立しています。
主な関連施設と企業:
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細胞培養加工施設(CPC):福岡・大阪に展開。GMP準拠。生細胞にて出荷。
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Re:born Clinic:再生医療専門クリニック。国内外6拠点で展開。
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再生医療特化型リハビリセンター:HAL®スーツ等のテクノロジー導入。
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幹細胞化粧品OEM事業(株式会社N3):培養技術を応用したBtoB展開。
医療と美容の両輪戦略、さらに治療後のQOL維持までを視野に入れた“統合再生医療戦略”が、同グループの強みといえます。
エビデンスに裏打ちされた幹細胞治療技術
自己脂肪由来幹細胞(Adipose-Derived MSC)の特性
ASメディカルが主軸に据える幹細胞は、自己脂肪から採取される間葉系幹細胞(MSC)。この幹細胞は以下の生理機能を有します:
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ホーミング機能:損傷部位に自発的に集まり、局所修復を促進
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免疫調整作用:TNF-α・IL-6などの炎症性サイトカインを抑制
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血管新生促進:VEGF等の成長因子を分泌し毛細血管再構築を促進
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分化能:骨・筋・神経細胞などへ多方向に分化可能
生存率96%以上の細胞投与がもたらす臨床安全性
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GMP準拠の最先端CPCで製造された細胞は、高い生存率を誇り、生細胞での非凍結投与が可能。
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治療後の合併症発生率が極めて低く、安全性と有効性の両立に成功しています。
臨床現場からの警鐘:
細胞だけでは“機能回復”は起きない
なぜ「幹細胞治療だけ」では足りないのか?
講演では、以下のデータが紹介されました:

- 「単独治療群」の多くは軽症例であり、ベースラインからの“改善幅”が小さいために数字が低く見える。
- しかし、重症例こそ併用による効果が顕著であり、リハビリによって初めて“再生”が“機能”へ変換される。
症例深掘り:
変形性膝関節症の治療メカニズム
病態の基本構造
O脚により関節アライメントが崩壊 → 筋力バランスの偏り → 軟骨摩耗・骨棘形成 → 神経圧迫と慢性痛
幹細胞治療の役割
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滑膜細胞の活性化 → 関節潤滑機能の回復
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サテライト細胞の誘導 → 筋再生を促進
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コラーゲン沈着や脂肪体線維化の抑制 → 炎症鎮静化
リハビリの戦略
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正しい負荷設計によってサテライト細胞の筋形成を促す
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HALスーツなどを活用した脳-筋連携の再構築
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段階的な運動処方+セルフエクササイズ指導で再発防止
NGP-1細胞とは何か?
NGP-1の革新性
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脂肪由来MSCを神経幹細胞(NSC)へ高効率に分化誘導可能
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専用培地を開発し、従来MSCよりも明確に外胚葉系へのシフト
臨床応用の可能性
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脳血管障害、脊髄損傷、パーキンソン病など神経系疾患への応用
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これまで困難とされた“神経細胞の再構築”に新たな選択肢を提供
「単に神経細胞を増やすだけでなく、それを“使える体”にするためには、リハビリが不可欠である」という理念が、本セミナーの核心です。
医療現場への提言:
再生医療を“活かす”仕組みづくりを
古海氏が提示した再生医療の未来戦略:
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リハビリの標準化とテクノロジー導入
└ ロボティクス、AIモーション解析、VRリハの活用 -
疾患別の運動処方テンプレート化
└ 医師と理学療法士の協働によるパス設計 -
アフターケアとしての“生活リハビリ”モデル
└ セルフエクササイズとモニタリングの融合
マサニャンのひとこと総括
再生医療は細胞投与だけの時代から、“機能回復と生活再構築”の医療へと進化しつつあります。ASメディカルが推進する再生医療×リハビリ融合モデルは、まさにその最前線を示すものであり、未来型医療のプロトタイプと言えるでしょう。
幹細胞という“種”を、どこに撒き、どう育てるか。それを決めるのは医師とリハビリ専門職の連携であり、患者と医療者の対話に他なりません。今後再生医療がどのように進化し患者に対しての機能回復と生活再構築をもたらすのか、再生医療業界におけるASメディカルサポートの動向に注目していきたいと思います。
以上、マサニャンでした!
次回もどうぞお楽しみに!