患者様や医療機関が求める再生医療ってなに?その1「患者さんの希望する再生医療とは」

【第9回】患者様や医療機関が求める再生医療ってなに?その1「患者さんの希望する再生医療とは」

では前回までステミラック注の話をしてきたので、脊髄損傷・脳梗塞の患者さんとのお話を・・・

 

脊髄損傷・脳梗塞後の機能障害等、症状状態は様々ではありますが、私が接してきた患者さんは長年、車椅子の方が再生医療・幹細胞治療を行ったからと言って「いきなり立ち上がって歩き出す走れる」なんて思ってもいませんし、そんな期待はしてないんですよね〜

 

勘違いしないでくださいね。期待してないわけではないんです。
期待している内容が違うんです。

 

例えば、脊髄損傷の胸損の患者さんの多くの悩みは、
排泄障害と口を揃えて言われます。

 

便意・尿意が感じれない為の不安や失敗が、
生活していく上で1番の悩みなんです。

 

つまり、毎日の生活での不自由が一番の問題なんです。

 

この話を、ある有名な研究者の方が患者さんから聞いた時、非常に参考になるお話でしたと言われました。正直、このやり取りを見ていた私は・・・・でした。

 

患者さんの望む改善と、研究者の研究成果目標が一致してないんです。確かに研究者たちの目標がおかしいのではありません。当然患者さんの元の身体に戻りたいし歩きたいんですよ。

 

だけど、1つの改善で患者さんの生活が豊になるんです。
その積み重ねが患者さんの希望だと私は感じています。

 

ので、私個人的にはリアルに患者さんの日々の改善や期待に応える
そんな形の希望となる再生医療
を推進して行きたいなぁと思っています。

 

そういう意味の再生医療なら現実・現在提供できる治療は多いと考えます。

次回その2は上記、現実・現在提供できる治療のご紹介をします。